2025年6月15日発行 1691号

  • 「労使見解の今日的意義と普遍的価値」
  • 寄稿「労使見解とわたし」
  • 座談会
  • 記念企画要旨_ 第55回全研in愛媛
  • 本の紹介

円卓

▼同友会の共同求人・社員教育活動は、1970年代に北海道の地から始まりました。高度成長期において日本中が大変な人手不足の中、当時の北海道は大企業にとっての「求人草刈り場」となっており、地元中小企業は「若者が来ない、定着しない、育たない」という深刻な共通課題を抱えていました

▼①自社の経営体質を強化する、②労使が共に学び合う共育活動を推進する、③中小企業の持つ可能性を学校や父母に訴えていく、この3つを同時に推進することが重要であるとし、共同求人と社員教育の活動が一体的に強化されました。それぞれの活動の接点から合同企業説明会へとつながり、「社員教育活動が共同求人活動に発展し、会勢が伸び、自治体の協力も得て、同友会運動によって地域に創意と力が生まれました」とその活動を振り返っています

▼その後、共同求人活動は各地へ急速な広がりを見せ、求人と教育は一体のものであるとの考え方にたって活動を行う同友会が増加。「社会教育運動」として人の問題に取り組み、地域の人育てに貢献しています。人口減少と併せて若者の流出が進む地域において、共同求人と社員教育が果たす役割がますます大きくなっています。